GYPSY WAYS/ANTHEM

1988年発表の4枚目。
前作の評価で、日本のメタルバンドとしてはトップクラスのバンドとなったアンセム。
このアルバムからヴォーカリストが坂本から森川に代わりました。
森川は坂本以上にパワフルで声量もあり、歌も上手い。ときどき歌謡曲的過ぎるところもありますが、森川の加入でバンドとしてはレベルアップしています。
前作以上にパワーメタル色が少なくなり、ミドルテンポの曲が増えています。サウンド的にも、歪んだギターの音が前面に出ておらず、曲によってはこれでヘヴィメタルか、と思う曲もあります(ライブでは違うのでしょうが)。
歌詞をはっきり歌う森川のヴォーカルが強調されたバランスとなっています。そのため、ヴォーカルメロディーが印象に残らないと退屈な曲に感じてしまいます。
収録曲全てが良い曲というわけではありませんが、タイトルトラックの「GYPSY WAYS」はドラマチックで印象的な曲です。初め聴いたときはそれほどでもなかったのですが、聴けば聴くほど病み付きになります。
他にも力の入ったヴォーカルを聴かせる「LOVE IN VAIN」や、前作までの作風を思い起こさせる疾走曲「CRYIN' HEART」などは好きです。

(2007年12月)

ロックンロールチルドレンへ