THE FINAL DAY/OUTRAGE

日本のヘヴィメタルバンド、アウトレイジのメジャー4作目。1991年発表です。
スラッシュメタル系で、曲調、ヴォーカリストの声質からどうしてもメタリカと比較してしまいます。
メタリカは88年に「アンド・ジャスティス・フォー・オール」、91年に「メタリカ」を発表しており、単純なスラッシュメタルから、ミドルテンポのグルーヴ感のある曲に転換してきた頃で、アウトレイジのこのアルバムも影響を受けてか、よりヘヴィメタルらしくなっている感じです。もちろん速い曲もありますが。
このバンドの素晴らしいと思うのはヴォーカリスト。日本人はスラッシュメタルにあう太い声を出すのが難しいと思いますが、頑張っています。ジェイムズ・ヘッドフィールドを真似しているだけ、と言ったら可哀想です(普通は真似もできません)。英詞も頑張っています。日本のメタルバンドの場合、CDで冷静に聴くと恥ずかしくなることもありますが、このヴォーカリストは合格、というより、歴代日本人でもトップレベルだと思っています。アコースティックギターをバックに歌う「RIVER」なんか、この人じゃなきゃ歌えないでしょう。
もちろん、バックの演奏もバッチリ。
化粧することなく、ジーンズにTシャツ、ロングヘアーと男らしい風貌で、まじめにロックしているのがわかります。
残念ながら、楽曲は一流とまではいきませんが、外国の二流よりは聴けるアルバムです。



(2007年4月)

ロックンロールチルドレンへ